後悔、先に立たず
全てのことが自分の思うように進んでいくほどこの世の中は甘くない。ここで生き抜くとはどういうことか、それはきっちり理解しているつもりだ。自分の進む道だって明確に見えているし、何をすべきかもわかりきったことで。だったら、いつまでもこんなことでうじうじ悩んでいるべきじゃないのに。 それでも、余りにも思うようにことが運ばないから苛々する。八つ当たりして傷付けて、そんな自分にまた苛ついて、だけどこの感情をどうやって処理したらいいのかもわからない。堂々巡り。悪循環。つくづく自分は子供なのだと思い知らされる。 ・・・ただ、自分は多分きっと、色々な物事に対して過剰反応しすぎなのだ。頭で考えるよりも先に身体が反応してしまう。気付いた時にはもう遅い。そうやって同じことを繰り返す。自覚している。自分のことは誰よりもよく知っている。それでもオレはまだまだ子供で、感情のコントロールでさえ満足に出来やしないのだ。だから取り返しのつかない台詞を何度も懲りずに口にして、その度あいつを傷付けて。 あいつだって人間なんだから。オレ以外の奴とだって話ぐらいする。それは当たり前のことなのに。オレにはそれをどうこう言う権利だってある筈が無いのに。 「・・・ちくしょ、」 ただの八つ当たりだ。下らない。本当に下らない。情けなくて涙が出る。ほんと笑えない。話にならない。きっと自分は物凄く、あいつのことを傷付けた。だから謝りたい。だけど今更あいつみたいに素直な人間にはなれない。 頭がずきずき痛むから、考えなくちゃいけないことも考えられなくなる。やらなくちゃいけないことなんて山ほどあって、それを考えたらオレは1分1秒だって無駄にすべきじゃないのに。いつだって下らないことで悩んでばかりで。 だから、普段と何ら変わりのない、時計の秒針がたてる音にさえ。 不安と、焦りと、どうしようもない憤りを感じてしまうのだ。 「・・・馬鹿か、オレは」 伸ばした手はいつだって空を切るばかり。 ――ああ、情けなくて涙がでるよ。 BACK 20040221-22...きっとエドのはず。妬いてるのですよ、彼は!(・・・)そして多分、あいつ=あなたです(どうなのそれって)。 |